コンクリート崩壊 ― 2018年08月10日 20時02分
ブログには全く書いてきませんでしたが、3年前から「土木技術者」
としてお手伝いしている案件があります。
土木の技術も日進月歩ですので、大学時代に学んだことが、今では
陳腐化していることは珍しくありません。
それで必要に応じてその都度、関連する技術論文や文献を読み漁る
日々を送ってきました。
最近、仲間と情報交換する中で、インフラの劣化、特にコンクリート
構造物の劣化について、各種文献に目を通しています。
一般市民が読んでも分かりやすく書かれている本として、
『コンクリート崩壊 危機にどう備えるか』
溝渕利明著 PHP新書875 (2013年7月30日発行:PHP研究所)
があります。
溝渕先生は岐阜県出身。法政大学教授。
土木の世界は割と狭いのですが、私は溝渕教授と面識はありません。
この書物の中に、こんな記述があります。
100年以上経過しても健全な戦前のコンクリート構造物は、(略)
その分人が手をかけて丁寧に打ち込んだコンクリートである。
(中略)
戦後のコンクリートは、機械化が進み、人の手がかからなくなった分、
年取るのが早くなったというか、もともと体質的に弱いコンクリートと
なっているように思う。
したがって、100年前のコンクリート構造物が健全だとしても、
高度成長期にできた構造物も同様の耐久性を持っているとは
いえない。
コンクリート構造物の今後のあり方について研究し、まとめた論文も
土木学会で発表されています。
特に示唆に富んだ内容だったのは、
平成19年度土木学会重点研究課題(研究助成金)
「コンクリート構造物のインフラマネジメントに関する研究」
成果報告書(概要版) 研究代表者 河野 広隆(京都大学大学院)
です。
河野先生(現:京都大学教授)らは、今後、確かな品質のコンクリート
構造物を施工し、維持していくためには、土木の技術者だけではなく、
利用者とも連携していく姿勢が大事であると指摘しています。
そして下図のようにインフラマネジメントを定義しました。
(上記の図の出典:「コンクリート構造物の「インフラマネジメントに
関する研究」成果報告書(概要版)
研究代表者 河野広隆(京都大学大学院) 土木学会
高度成長期、私も技術者として、土木構造物の設計業務に携わって
いました。
これからも声がかかる限り、できる範囲で、安心で安全なインフラを
維持していくためのお手伝いを続けていくつもりです。
としてお手伝いしている案件があります。
土木の技術も日進月歩ですので、大学時代に学んだことが、今では
陳腐化していることは珍しくありません。
それで必要に応じてその都度、関連する技術論文や文献を読み漁る
日々を送ってきました。
最近、仲間と情報交換する中で、インフラの劣化、特にコンクリート
構造物の劣化について、各種文献に目を通しています。
一般市民が読んでも分かりやすく書かれている本として、
『コンクリート崩壊 危機にどう備えるか』
溝渕利明著 PHP新書875 (2013年7月30日発行:PHP研究所)
があります。
溝渕先生は岐阜県出身。法政大学教授。
土木の世界は割と狭いのですが、私は溝渕教授と面識はありません。
この書物の中に、こんな記述があります。
100年以上経過しても健全な戦前のコンクリート構造物は、(略)
その分人が手をかけて丁寧に打ち込んだコンクリートである。
(中略)
戦後のコンクリートは、機械化が進み、人の手がかからなくなった分、
年取るのが早くなったというか、もともと体質的に弱いコンクリートと
なっているように思う。
したがって、100年前のコンクリート構造物が健全だとしても、
高度成長期にできた構造物も同様の耐久性を持っているとは
いえない。
コンクリート構造物の今後のあり方について研究し、まとめた論文も
土木学会で発表されています。
特に示唆に富んだ内容だったのは、
平成19年度土木学会重点研究課題(研究助成金)
「コンクリート構造物のインフラマネジメントに関する研究」
成果報告書(概要版) 研究代表者 河野 広隆(京都大学大学院)
です。
河野先生(現:京都大学教授)らは、今後、確かな品質のコンクリート
構造物を施工し、維持していくためには、土木の技術者だけではなく、
利用者とも連携していく姿勢が大事であると指摘しています。
そして下図のようにインフラマネジメントを定義しました。
(上記の図の出典:「コンクリート構造物の「インフラマネジメントに
関する研究」成果報告書(概要版)
研究代表者 河野広隆(京都大学大学院) 土木学会
高度成長期、私も技術者として、土木構造物の設計業務に携わって
いました。
これからも声がかかる限り、できる範囲で、安心で安全なインフラを
維持していくためのお手伝いを続けていくつもりです。
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