黄色塗料の無鉛化(鉛・クロムフリー塗料への移行) ― 2018年08月08日 20時06分
2002年に南アフリカ共和国のヨハネスブルグで開催された
「第2回地球サミット」で、鉛含有塗料を廃絶するための重要な
行動計画の策定が決定されました。
「国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ」
(SAICM:サイカム)です。
SAICMでは、2020年までに化学物質の製造と使用による人の健康
と環境への悪影響を最小化することを目指し目標を設定しました。
ここから化学物質の一つである塗料製品の話になります。
塗料は色々な施設や製品を風雨や日光や薬品などから保護したり、
美観を向上させるために、対象物の表面に塗りつけられる材料の
ことです。
塗料は様々な物質から構成されており、配合と使い方によっては
環境に無視できない影響を及ぼします。
過去にはPCBや石綿が塗料の原料として使用禁止にされたり、
ホルムアルデヒドの建築材料中での使用制限が法制化されたり
してきました。
鉛は従来の塗料用原料の中に多く含まれ、最も中毒を起こし
やすい重金属です。
継続して摂取すると慢性中毒を起こすことでも知られています。
公園の遊具の塗料にも鉛が含まれており、幼児の口からも摂取
される危険性があります。
遊具の塗料が子どもの手に付着する
→子どもが手をなめたり、食べ物を口に入れたりするときに
塗料中に含まれる鉛(重金属)が体内に取り込まれる
→取り込まれた鉛成分は体内に蓄積され、親が気づかないうちに
鉛中毒になってしまう
幼児期は少量の鉛成分でも影響を受けやすく、知的障害や神経
障害につながる恐れが高くなります。
ちなみに東京都では「鉛ガイドライン」(塗料編)を策定し、
子どもが多く利用する施設や遊具の塗料には鉛フリーの塗料を
使うよう指導しています。
平成14年(2002年)9月発行パンフレット
「化学物質の子どもガイドライン ー鉛ガイドライン(塗料編)ー」
から一部抜粋します。
編集発行は、東京都環境局環境改善部有害化学物質対策課
道路の塗料では路面標示用黄色塗料に鉛が含まれていることから
全標協でもかなり前から「黄色塗料の無鉛化」に向けた取り組みを
してきました。
上記:『路面標示と交通安全』 技術資料 Vol.8 より転載
全標協 関東支部 東京都協会 平成20(2008)年4月発刊
鉛含有塗料の廃絶に向けた国際的な動きに合わせ、日本では
経済産業省が中心になり、取り組みを推進しています。
路面標示に用いられる黄色塗料には黄鉛顔料(クロム酸鉛)が
使われています。
上の資料にありますように、警視庁では全国に先がけ2006年度から
鉛クロムフリー塗料を採用しましたが、その後他の地方自治体でも
鉛クロムフリー黄色塗料を採用するようになりました。
2016年3月から2018年3月までの日本工業規格(JIS) 改正作業を
経て、本年4月にJISK5665 のJISが改正されました。
下記資料:「路面標示用塗料のJIS改正」
平成28年(2016年)3月22日 経済産業省
2019年までの1年間は移行(猶予)期間となっていますが、来年4月
からは鉛を含有した黄色塗料を使うことはできません。
「第2回地球サミット」で、鉛含有塗料を廃絶するための重要な
行動計画の策定が決定されました。
「国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ」
(SAICM:サイカム)です。
SAICMでは、2020年までに化学物質の製造と使用による人の健康
と環境への悪影響を最小化することを目指し目標を設定しました。
ここから化学物質の一つである塗料製品の話になります。
塗料は色々な施設や製品を風雨や日光や薬品などから保護したり、
美観を向上させるために、対象物の表面に塗りつけられる材料の
ことです。
塗料は様々な物質から構成されており、配合と使い方によっては
環境に無視できない影響を及ぼします。
過去にはPCBや石綿が塗料の原料として使用禁止にされたり、
ホルムアルデヒドの建築材料中での使用制限が法制化されたり
してきました。
鉛は従来の塗料用原料の中に多く含まれ、最も中毒を起こし
やすい重金属です。
継続して摂取すると慢性中毒を起こすことでも知られています。
公園の遊具の塗料にも鉛が含まれており、幼児の口からも摂取
される危険性があります。
遊具の塗料が子どもの手に付着する
→子どもが手をなめたり、食べ物を口に入れたりするときに
塗料中に含まれる鉛(重金属)が体内に取り込まれる
→取り込まれた鉛成分は体内に蓄積され、親が気づかないうちに
鉛中毒になってしまう
幼児期は少量の鉛成分でも影響を受けやすく、知的障害や神経
障害につながる恐れが高くなります。
ちなみに東京都では「鉛ガイドライン」(塗料編)を策定し、
子どもが多く利用する施設や遊具の塗料には鉛フリーの塗料を
使うよう指導しています。
平成14年(2002年)9月発行パンフレット
「化学物質の子どもガイドライン ー鉛ガイドライン(塗料編)ー」
から一部抜粋します。
編集発行は、東京都環境局環境改善部有害化学物質対策課
道路の塗料では路面標示用黄色塗料に鉛が含まれていることから
全標協でもかなり前から「黄色塗料の無鉛化」に向けた取り組みを
してきました。
上記:『路面標示と交通安全』 技術資料 Vol.8 より転載
全標協 関東支部 東京都協会 平成20(2008)年4月発刊
鉛含有塗料の廃絶に向けた国際的な動きに合わせ、日本では
経済産業省が中心になり、取り組みを推進しています。
路面標示に用いられる黄色塗料には黄鉛顔料(クロム酸鉛)が
使われています。
上の資料にありますように、警視庁では全国に先がけ2006年度から
鉛クロムフリー塗料を採用しましたが、その後他の地方自治体でも
鉛クロムフリー黄色塗料を採用するようになりました。
2016年3月から2018年3月までの日本工業規格(JIS) 改正作業を
経て、本年4月にJISK5665 のJISが改正されました。
下記資料:「路面標示用塗料のJIS改正」
平成28年(2016年)3月22日 経済産業省
2019年までの1年間は移行(猶予)期間となっていますが、来年4月
からは鉛を含有した黄色塗料を使うことはできません。
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