台風19号2019年10月15日 20時15分

台風19号は各地に大きな被害をもたらしました。
皆様の地域はいかがでしたでしょうか。

河川の堤防の決壊や土砂災害により、高速道路も鉄道も
あちこちで寸断されています。
全標協で17日に臨時三役会議が開催される予定でしたが、
中央道、中央本線、新幹線のどれもが、通行止めや運転
見合わせ等で清水会長が東京に出てくる手段がなく、
延期となりました。

今回の台風では試験湛水中の八ッ場ダムが利根川水系の
被害を最小化したと話題になっています。

これに対し、八ッ場ダム本体工事の中止を求めて活動して
いる市民団体などでは、八ッ場ダムの治水効果は下流に
行くほど減衰していくので、今回の八ッ場ダムの洪水貯留
がなくても、利根川の中流下流の水位はそれほど上昇しな
かった(つまり治水効果はさほどない)と主張しています。
ダムの建設より、河川整備計画に沿って、河道の維持
(河床掘削作業)に努めるほうがはるかに重要だと。

しかしながら、実は国交省(関東地方整備局)自身でも
「この降雨により(中略)ダムの貯水池は(略)約54メー
トル水位が上昇しました。」
と、事実のみの発表で、洪水調節効果については何の
公式見解も述べていません。

交通安全事業でもそうですが、対策の効果検証は
「対策前」、「対策後」(with-without:施策をした場合と
しなかった場合)の科学的で客観的なデータに基づいて
比較しなければ何の説得力もありません。

八ッ場ダムの事業継続は、専門家が技術的な事業評価
の作業を積み上げて招いた結論です。

八ッ場ダム工事事務所のホームページには、
八ッ場ダムの目的として、「1. 洪水調節」、
「2. 流水の正常な機能の維持」、
「3. 新規都市用水の供給」、「4. 発電」を挙げています。

さて、台風19号は記録的大雨になりました。

こういう時はネットで河川の状況をチェックします。
10月12日19時40分現在の河川洪水、水位情報です。
(図の出所:Yahoo Japan ウェブサイト)
この図に使われている「色」は、土砂災害発生の危険度と
リンクしています。

4段階の色とその意味するものについて、3年ほど前に
講演で説明した図があるので、下記に引用します。
(下記2つの資料の出所は気象庁)

メッシュの色と避難行動は以下のようになっています。

黄色は「注意」、赤は「避難準備情報」、紫は「避難勧告」、
そして濃い紫は「避難指示」です。

12日にスマホに次々届いた「緊急速報」も、
「警戒レベル3(避難準備・高齢者等避難開始)」、
「警戒レベル4(避難勧告発令)」、
「警戒レベル4(避難指示⦅緊急⦆発令)」、
「警戒レベル5(災害発生情報発令)」という順でした。

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