子どもを守ろうプロジェクト全国大会2017年10月27日 22時06分

昨日(2017年10月26日)、全標協の「子どもを守ろう
プロジェクト」第9回全国大会が、広島市の広島国際会議場
「ヒマワリ」にて開始されました。

「子どもを守ろうプロジェクト」は全標協の会員企業が、
自発的に行っている社会貢献活動です。

2005年に愛知県協会が、「犯罪・交通事故・災害から
子どもを守ろう」とスタートさせました。
安全施設整備の専門的知識を持っている技術者集団として
ハード整備と同時にソフト面の活動も行っている取り組み
です。

当時、業界を取り巻く環境が厳しかったにもかかわらず、
この活動は趣旨に賛同した支部に広がっていきました。

「うちもこういう活動をやりたいがノウハウがわからない」
との声が聞かれるようになり、それなら一度情報交換会でも
しようではないかということになりました。
愛知県協会の呼びかけで金沢市で「全国交流会」が開かれた
のが2009年。
なんと1都10県から60名もの参加者が集まりました。

2009年というのは政権が民主党に代わった年です。

「コンクリートから人へ」のキャッチフレーズのもと、
子ども手当が創設され、公共事業は大幅に削減されました。

その結果、標識や路面標示のような、中小の専門工事業者が
細々とやってきた仕事まで大手ゼネコンや他業種企業が入札
に参加するようになり、安い値段で落札していきました。
技術力や培ってきたノウハウが評価されず、「値段」だけが
入札の基準だったからです。

全標協の会合で地方に行くと「このままでは倒産する」
という悲痛な叫びが聞こえてきました。
その中にあって、なぜかこの活動は全国各地の会員の心を
ぎゅっとつかみました。
「未来を担う子どもたちの命を守る活動」が、もしかしたら
究極の公共事業の一つのあり方ではないか、と受け止められ
たからではないかと思います。
苦しい時代こそ、知恵を絞って業界の方向性について論じ、
生き残っていく指針のようなものを打ち出そうと誰もが
望んでいたのだと思います。

金沢市の全国交流会のあと「来年も集まろう」という声が
上がり、翌年は静岡県焼津市で第2回、さらに3回、4回、
5回と交流会が続きました。

第6回からは「全国大会」と改称し、徐々に参加者も増え、
今年は「第9回全国大会」となった次第です。
開催場所と参加者数をまとめてみました。
この間、全標協は技術者の育成と、技術力を入札の条件に
加える「総合評価方式」を、国や自治体に働きかけ、地道に
陳情活動を続けてきました。
その一方で、「登録基幹技能者」「路面標示施工技能士」
などの技術者育成制度に力を入れてきました。
今、これら有資格者を抱える企業は入札時の加点制度等を
通じて受注面で有利な位置に立つことも可能となりました。

減り続けていた会員も少しずつですが増えてきました。
技術力を磨く、社会貢献もしていくという方向性が
間違っていなかったと痛感しています。

さて広島の大会では、会場の一画を一般市民に開放し、
子どもたちの安全に関わる方ならどなたでも聴講できる
ようにしました。
(広島県協会さんたちのご努力のおかげです。)
そして来賓として広島県副知事(知事選が始まったので
知事代理として)、広島市長、大竹市長、廿日市市副市長、
県議会や広島県警察本部からもそうそうたる方々が列席され、
ご挨拶を賜わることができました。

活動報告より、広島県の取り組みの一部をご紹介します。
広島県では今年度、広島市立楠那(くすな)小学校校区の
通学路の安全対策と、交差点の巻き込み防止対策、
大竹市立大竹小学校校区の、横断歩道等の注意喚起対策、
児童館や小学校正門内の防犯対策に取り組みました。
写真データが手元にないので、以下に昨年度の廿日市市の
事例でその様子を示します。
写真出典は広島安全施設業協同組合「あんぜんひろしま」
子供を守ろうプロジェクト事業
通学路周辺道路に「学童注意」の路面シートの設置や
路側帯のカラー塗装を行いました。
一部区間で赤色塗装になっているのは「広島カープの色」
だからだそうです。
今年の実施場所でもカープの色を多用。さすが広島♥
防犯の標語「いかのおすし」の路面シート

これらの設置場所の選定には地域の方の要望を受けての
通行量調査や、関係先への陳情活動も含まれています。
また貼付作業の一部には、学童やPTA、教育委員会などの
参加や協力をいただいています。

どの支部、県協会もそうですが、ハードの整備だけでなく、
学校の協力を得て、子どもたちの「安全教室」「自分の命は
自分で守る」ということを学んでもらうソフト活動もセット
で行っています。
この活動をして、初めて「工事をしてくれてありがとう」
という言葉を子どもたちや住民の方にかけてもらった。
それが何よりも嬉しかった、という会員の声には胸を打つ
ものがありました。

最後に、大会記念品がユニークだったのでご紹介。
縁もゆかりも一期一会と書かれた紙袋の中に入っていたのは
紫色と朱色のマジックペン
ではなくふりかけでした。
マジックペン型ふりかけとしてツイッターでも話題になって
いるそうです。
紫色のは赤しそふりかけの「ゆかりペン」。
朱色のはピリ辛たらこふりかけの「あかりペン」

上の写真2枚は三島の通販ホームページより引用。
「ゆかり」を製造販売している三島食品株式会社
広島の会社だとは知りませんでした。

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