英語併記の新標識2017年07月01日 21時23分

本日(2017年7月1日)改正標識令が施行されました。

標識令とは、正式名称「道路標識、区画線及び道路標示に
関する命令」(昭和三十五年十二月十七日総理府・建設省令
第三号)の通称・略称です。

標識の基礎知識については過去ブログに記載していますので
そちらをご覧ください。

標識の話

今回の改正の概要は以下の通り。
(1) 英語を併記する規制標識「一時停止(330-A)」の追加
 規制標識「一時停止」について、「止まれ」の日本字の
 下に「STOP」という英字を併記する。
(2) 英語を併記する規制標識「徐行(329-A)」及び
 「前方優先道路(329の2-A)」の追加
 規制標識「徐行」及び「前方優先道路」について「徐行」
 という日本字の下に「SLOW」という英字を併記する。

改正標識令が施行された本日、早速全国各地で新しい標識が
設置されたニュースが報道されました。
「止まれ」標識は全国におよそ170万カ所ある一方で、
「徐行」は1,000カ所ぐらいしかないので、報道のほとんど
は「止まれ」標識のものでした。
下記は日本経済新聞の記事
参考までに国土交通省平成29年4月13日 報道発表資料
「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令の一部を
改正する命令案」について
〜「徐行」の標識に英字「SLOW」を併記します〜

公開されている「徐行」の画像

全標協の新ロゴが決定2017年07月07日 21時46分

全標協は昨年で創立40周年を迎えました。

40周年記念事業の一環として、会員から新しいロゴを募集
しましたところ多くの方から応募がありました。
慎重な審査の結果、新しいロゴは下記のものに決定しました。


また、道路標識や標示の工事がどのように行われるのかを
5分ほどにまとめたプロモーションビデオも作成し、
全標協のホームページから見られるようになりました。
新しいロゴはまだ決定していませんでしたので、
ビデオで使われているのは古いロゴです。

高校生や大学生などにもぜひご覧いただき、職業選択の
参考にしていただければ幸いです。

全国道路標識・標示業協会プロモーションビデオ

登録基幹技能者講習閉講式(富士宮市)に2017年07月23日 13時30分

今週は全標協の人づくり事業の1つである「登録基幹技能者
講習」が富士宮市根原にある「富士教育訓練センター」にて
開催されました。


富士教育訓練センターは、建設現場で働く
技術者・技能者のための教育訓練施設です。

1997(平成9)年から教育訓練事業をスタートさせたので、
今年でちょうど20年になります。

ここの敷地はもともと建設省(現国土交通省)の建設大学校
静岡朝霧校があったところです。
跡地開発の一環として2000(平成12)年3月には隣接地に
「道の駅朝霧高原」がオープンしました。

富士教育訓練センターに行くには、新幹線「新富士」駅から
路線バス「富士山駅行き」に乗っておよそ1時間。
「道の駅朝霧高原」下車です。
(このバスは1日4往復しかありません。)

7月22日。9時45分発のバスに乗って、11時10分ごろ到着。
標高900mですが、ここまでヘアピンカーブもなく、
道も広いためツーリングには最適。
大勢のライダーが一休みしていました。
味わいのある案内表示

良い天気で、本来ならば建物正面の右奥に富士山が大きく
見えるのですが、あいにく雲で富士山は見えません。
ちなみに訓練センターの右側が「道の駅朝霧高原」です。

登録基幹技能者講習は、週の前半が路面標示、後半が標識と
続けて開催されました。
私が出席したのは「標識」のほうの閉講式です。
参加された受講生は最後に認定試験があり、閉講式は
そのあと行われました。
私はあいさつと、受講生の代表の方に「修了証書」の授与を
させていただきました。

あいさつ要旨(次回以降のための自分用のメモです)

平成29年度第1回登録(標識)基幹技能者講習の閉講式に
当たり、全標協の副会長としてひと言ご挨拶を申し上げます。

皆様におかれましては連日の猛暑のなか、基幹技能者講習と
認定試験に臨まれ、大変お疲れさまでございました。

今回皆様が学ばれました登録基幹技能者講習は、全標協が
最も力を入れております3つの重要な資格の1つでございます。
3つの資格とは「登録基幹技能者」、「路面標示施工技能士」、
そして「道路標識設置・診断士」でして、全標協の人づくり
事業の柱となっているものです。

中でも3資格の中核と位置づけられますのが、今回の
登録標識基幹技能者講習です。
講習を修了し認定試験に合格しますと、登録基幹技能者として
一般財団法人建設業振興基金のデータベースに登録され、
工事施工現場において中心的な役割を担っていくことになります。

資格者を抱える企業は入札時の加点制度等を通じて受注面で
有利な位置に立つことも可能となり、ひいては大きくわが国の
交通安全の実現に貢献することともなっております。

今回めでたく基幹技能者の資格を手にされましたならば、
この資格をばねにして、後進のご指導と、施工される標識・
標示の品質向上に貢献していただきたいと祈念しております。
また、もしもまだ全標協の会員となっていない企業の方が
いらっしゃったら、ぜひとも入会していただき、安全で円滑な
交通環境づくりに向けて、私たちと一緒に汗を流していただき
たいと切にお願いするものでございます。

最後になりましたが、今回の講習でご協力をいただきました
富士教育訓練センター様、ならびに関係の講師、スタッフの
皆様には、高い席からではありますが心から厚く御礼を
申し上げてご挨拶とさせていただきます。
平成29年7月22日 一般社団法人全国道路標識・標示業協会
副会長 松村みち子

奥野信宏理事長を囲む会2017年07月25日 22時13分

特定非営利活動法人 防災情報研究所が「奥野理事長を囲む会」
を企画したので、参加しました。
会場は平河町にある北海道料理ユック「はまなす亭」です。

奥野信宏理事長(元中京大学教授・理事:今年4月からは
名古屋都市センター長)が5月に国土審議会の会長に再任
されたので、お祝いを兼ねての飲み会です。


奥野理事長とは、私が岐阜にいるころから各種シンポジウム等
でご一緒させていただいていましたので、近年のめざましい
ご活躍ぶりを心から嬉しく思っています。

きょうは筑波大学の西本晴男教授は不参加でした。
先日訪問した根府川駅構内の関東大震災の慰霊碑の話が
できなくて残念でした。

昔のチラシ。
「伊勢湾口道路シンポジウム」
(女性が語る伊勢湾口道路への期待)
平成11年(1999年)1月28日:名古屋東急ホテル
基調講演:「伊勢湾口道路の整備効果」
 奥野信宏 名古屋大学経済学部長
パネルディスカッション:
 「女性が語る伊勢湾口道路への期待」
パネリスト:石川百代(日本ジュースターミナル㈱業務部長
      生内玲子(交通・旅行評論家)
      松村みち子(タウンクリエイター)
      水尾衣里(名古屋女子文化短期大学助教授)
コーディネーター:奥野信宏

自転車活用のまちづくりセミナー2017年07月31日 23時07分

(一社)全標協、(一財)国土計画協会、㈱時評社主催の
「モビリティを活用したまちづくりセミナー」が
機械振興会館(港区芝公園)にて開催されました。
テーマは「自転車活用推進法への期待と展望」です。

昨年12月、自転車活用推進法が成立・公布され、
国交省に「自転車活用推進本部」が設置されました。

セミナーの講師は国交省の大野昌仁氏、前法務大臣岩城光英氏、
茨城県の盛谷幸一郎氏、愛媛県の坂本大蔵氏、パシフィック
コンサルタントの神尾敬氏、全標協の本多茂氏、そして
衆議院議員の金子恭之氏でした。

自転車活用推進法は衆・参とも全会一致で可決した議院立法。
自民党から共産党まで一緒に超党派で取り組んでいます。

茨城県は「日本一のサイクリングエリアの形成を目指して
ーつくば霞ヶ浦りんりんロードを活用した地域振興方策ー」

愛媛県は「自転車新文化の推進について」と題し、
それぞれ興味深い内容のお話をされました。
愛媛県の報告をする坂本大蔵氏。
スライド右下の「タンデム自転車の走行」については、まさに今
私がIATSS(国際交通安全学会)で大阪市大大学院の吉田長裕
准教授をリーダーとする研究プロジェクトで取り組んでいる
テーマの一つです。

参考までに研究プロジェクト名は「こどもの自転車交通
モビリティプログラムの開発とその障がい児への展開」

私たちの研究チームは今年11月25日に愛媛県で
「障がい児の自転車モビリティワークショップ」を
開催する予定です。
その中で「NON(のん)ちゃん倶楽部」による障がい児の
タンデム自転車講習会の見学もすることになっています。

「NONちゃん倶楽部」は松山市にあり、障害のある人と
健常者がタンデム自転車で一緒にサイクリングする活動を
しているのです。

大人が二人乗り可能なタンデム自転車は、日本では各都道府県
公安委員会の交通規制による制限があります。
2017年4月現在、タンデム自転車が公道全般を走行できるのは
16府県で、四国では愛媛県のみとなっています。

英国の研究協力者からの資料では、正式な制度ではないものの
英国では障害者向け自転車教育の指導員教習を行っています。
ネットで調べるとInclusive CyclingTraining にはいろいろな
プログラムがあります。
トレーニングで使用している自転車も数多く紹介されています。
(この写真は We are cycling UK より引用)

自転車に乗れないと生活ができないオランダでも
タンデム自転車がかなり普及しているようです。
(写真出典:Accessible Travel Netherlands)