土木計画学研究発表会(埼玉大学)2012年11月02日 23時55分

土木学会の「第46回土木計画学研究発表会」がきょうから埼玉大学で
開催されます。

京浜東北線で北浦和まで行き、そこからバスで約15分。

正門から入って少し歩いたところに、理工学研究棟と、総合研究棟が
ありました。総合研究棟で10時から「交通まちづくりセミナー」を聴講。
司会進行は横浜国立大学の中村文彦教授です。
それもあってか、横浜国大から大勢の学生たちが聴講にきました。
「地域のバス交通」がテーマで、東大大学院の原田昇先生が基調講演され、
そのあと、4つの事例報告がありました。
報告者のひとり、為国孝敏さんは昔、土木学会の職員をされていて、
その頃からのお知り合い。久しぶりの再会です。
為国先生は栃木県内の大学教授を経て、現在はNPOまちづくり支援センターで
佐野市のバス交通を残すために活動されています。

午後からはポスターセッションにて研究発表をしました。
ポスター発表会場の様子と、私のポスターです。



たくさんの方(主に大学教授)がコメント、質問などくださり、
実りの多い研究発表になりました。
黒川洸先生、荻野弘先生、大沢昌玄先生、山本俊行先生、円山琢也先生、
山田稔先生、北川博巳先生、横山哲先生、齋藤貴裕さん(北大学生)
ありがとうございました。

山田稔先生、横山哲先生たちとポスターの前で雑談していたら

「この制度が導入されるとき、朝日新聞にコメントが掲載されたんだけど、
僕は地方版で、全国版には松村さんのコメントが紹介されたんだよ。
この問題では松村さんのが著名なんだから」
と山田先生が盛んにおっしゃられました。

ちなみに一部地方版と、全国版のほうの私のコメントです。
(クリックで拡大、クリックで元に戻ります。)
2010年4月15日 夕刊 全国版1面トップ記事
(これは一部地方版。 私の手元には2種類届きました。)



埼玉大学から渋谷に移動し、クリチバに帰られるFabio先生たちの
送別会をしました。(4番サード魚真というお店です。)

授業の準備中2012年11月04日 16時11分

田中伸治先生の「交通計画特論」、次回の授業は11月7日で、
私の発表日です。

教科書『URBAN TRANSPORTATION NETWORKS』のChap.3
が私の受け持ちです。

UE: user equilibrium assignment(利用者均衡配分)や、
SO: system optimum assignment(システム最適配分)などについて
英語で発表しないといけないため、ただいま準備中。

兵庫(有馬温泉)での「子どもを守ろうプロジェクト」や
箱根湯本での「小田原高校同期会」のことや、
埼玉大学での土木計画学の発表についてなどなど、
書いている時間(ゆとり)が全くありません。

あとでまとめてアップします。

それにしても Equilibrium って、すごく発音しにくいですね。
みなさん発表のとき、1回はここでつかえるので、あわてず
「イーク(ィ)レブリアム」みたいに発音しようと思います。

海外旅程2012年11月10日 20時56分

11月12日から、ブラジル、ドイツに調査にいってきます。
帰国は11月23日の予定。以下、自分のメモ用です。

11/12 成田ーダラス(アメリカ)
11/12 ダラスーサンパウロ(ブラジル)
11/13 サンパウロークリチバ(ブラジル)
11/16 クリチバーサンパウロ
11/16 サンパウローロンドン(イギリス)
11/17 ロンドンーデュッセルドルフ(ドイツ)
11/19 デュッセルドルフーミュンヘン(ドイツ)
11/22 ミュンヘンーロンドン
11/22 ロンドンー成田(11/23 16:00)

世界一周はダラスから2012年11月12日 23時00分

国際交通安全学会の知的障害者のモビリティ確保に関する調査で、
ブラジルのクリチバと、ドイツのノルドホルン、ミュンヘンに出かけます。
南半球から北半球まで、世界一周チケットで回ることになりました。

一緒に回るのは、横浜国大の中村文彦教授、院生の大家和美さんで、
ブラジルでは東大の鳩山紀一郎先生、ドイツでは横浜国大の大原一興先生が
合流します。

アメリカンエアラインで成田を12日の夜(19時35分)に立ち、
ダラス(フォートワース国際空港)に現地時間12日15時40分
(日本時間13日6時40分)に着陸しました。
飛行時間約10時間55分。(ここからは現地時間で書きます。)

ブラジルへの直行便がないのでダラスは乗り継ぎだけなのですが、
いったんアメリカに入国となります。
アメリカは入国審査が非常に厳しい国なので、長蛇の列。
国際線乗り継ぎだと申告して、列をちょっとだけスキップ。
そのあとラウンジでくつろぎました。

ダラスからサンパウロへは約10時間かかります。
サンパウロ便(AA963 ダラス発12日20:25)GATE前に
現代的なモニュメントがありました。

クリチバに到着2012年11月13日 23時00分

13日10時20分、サンパウロに到着。飛行時間9時間35分。
(ブラジルはいまサマータイムなので、日本は13日21時20分)
ここからはTAMでクリチバまで1時間弱。
クリチバ空港への到着が16時半過ぎで、ウルブス(URBS)に17 時に
訪問することになっていたため、タクシーで直接ウルブスへ。

14日午前に私たちが視察・調査する場所(シーテス SITES)に関する
準備と確認をさせていただきました。

写真は私たちを待っていてくれたシルバさんが、説明してくださっているところ。
ホテルでチェックインしたあと、1日前にクリチバに到着された
東京大学の鳩山紀一郎先生と合流し、研究調査の打ち合わせを行いました。

クリチバ2日め2012年11月14日 23時00分

シーテスSITES(障害者施設送迎システム)の乗換ターミナルでの
調査の前に、私と大家さんは中村文彦先生がパラナ・カトリカ大学で
講義をされる教室についていきました。
(乗換ターミナルの場所に時間までにちゃんと行けるか自信がなかったため)

乗換ターミナルでの調査には、先日まで日本に来てらした、ファビオ先生、
マリアさん、ケリーさんもやってきて、バス運転士や施設管理者らへの
ヒアリング調査を手伝ってくれました。

東大の鳩山紀一郎先生も、調査時間にはターミナルに現われ、
指示どおりに写真撮影をしてくださったり、自発的に調査したりされてました。
その後、ファビオ先生の案内で、バス道路のボケイハン線に新設された
自転車道の視察や、グリーンラインの視察をしました。



ブラジルでは身障者用の駐車スペースと高齢者用の駐車スペース
(IDOSO 現地ではイドーゾと発音しています)を併設しています。

(昨年もクリチバに来てたっぷり調査したのですが、
パソコン替えたらホームページが更新できなくなったので、
昨年のブラジル日記はありません。)

ちなみにEはポルトガル語で、駐車(可)のこと(英語ではP)。
『トラフィックサポーター』2012年1月号に
「ブラジルの標識雑感」として書いているので、
http://www.zenhyokyo.or.jp/kikanshi/pdf/ts-294.pdf
をお読みください。

鳩山先生は夕方には帰国されるので、ホテルフロントで見送り。
研究会でもそうですが、頭脳明晰でスマートでありながら、
駄洒落もたっぷりおっしゃるので、本当に楽しい先生です。

夜、日伯寺の住職の大江田さん主催のホームパーティにお呼ばれされた
途中で見かけた住宅地のごみ置き場。
こうして空中にごみを出しておけば、犬があさらないからだそう。
日本ならカラスがごみあさりするんだけれど、ブラジルにはカラスはいない?

クリチバ・中村ひとしさん2012年11月15日 23時59分

きょう11月15日は、在クリチバ日本国総領事館の案内によると
「共和国宣言記念日」とのことで、休日です。
休日はお店も休み!!
あの「11月15日通り」も、記念日だし、この通りはさぞやにぎわって
いるだろうと思っていたら、お店も全部閉まっていました。


昨年泊まったホテル近くのマーケット「ショッピング クリチバ」
は営業しているようだったので、最初は徒歩で、2度目はバスで
行ってみました。
写真はショッピングクリチバに隣接している公園です。
大きな樹木の木陰で語り合う家族やカップル、子どもを遊ばせる父親など
あちこちでくつろいでいる姿が見られます。
公園内にはジョギングコース、バスケットボールのコート、プールなどもあり、
大勢の市民がこの公園を利用していて、何とも良い感じです。

夜は、私たちの泊まっているマブホテルに、中村ひとしさんが
訪ねてこられました。

中村ひとしさんは、クリチバ市で長年にわたり都市計画に携わってこられ、
特に環境都市クリチバをつくった人として知られている方です。

クリチバ市では今度の市長選挙で、現職が破れて、新市長が誕生します。
またきっと良い方向でクリチバの都市づくりが進んでいくと、期待されます。

中村ひとしさんのお話では、これまでは路上駐車の取り締まりはウルブスが
やっていたのに、民間資本がちょっとだけ(1%ぐらい)入っている
ウルブスが取り締まるのはおかしいという司法の介入もあり、
市役所が交通管理局を新設して、取り締まりをするようになった。
その結果、路上の駐車違反が増えているとのこと。
私が見たかぎりでも、IDOSOのカードを掲示せず駐車している車が
あちこちに見られました(違法駐車には罰則があるのですが)。
このようにカードを車内に掲示している車は、一生懸命さがしても
なかなか見つけられませんでした。

クリチバからロンドンへ2012年11月16日 23時59分

いよいよクリチバから、次の目的地であるドイツのノルドホルン
Nordhorn(正確にはノルトホルンと読むらしい)に向けて出発です。
サンパウロ、ロンドン、そしてデュッセルドルフを経由しての長旅です。

11時過ぎにホテルをチェックアウトしてクリチバ空港にやってきました。
クリチバからはTAMでサンパウロに飛ぶのですが、搭乗してから
「管制塔との交信ができなくなり、修理しているがいつ飛べるか分からない」
とのアナウンスがあり、機内がどよめきました。

乗継ぎ時間は6時間あるので、大丈夫とは思いつつ、
1時間半ほど遅れて離陸したうえ、相当揺れたので、
ちょっぴり不安になりました。
結局、サンパウロへは15時半に到着。
ラウンジでひと休みしたあと、17時50分に
ブリティッシュエアウェイの機内へと移動。
今度のビジネス席は2階で、1つずつ区切られたボックスに
なっているのですが、隣の席とは向きが反対です。
つまり片方は進行方向、もう片方は進行方向に背を向けているのです。
隣同士が顔を合わせる形になっていて、いくら席と席の境に
昇降式の仕切り板がついているとはいえ、こういう配置では
隣人が気になっていかにも落ち着きません。

(これと比べると、昨年のデルタ航空のアトランタ行きビジネスクラスの
席は、臨席が全く見えず最高でした。)

幸い隣が空席だったので、快適な旅でした。

ロンドンヒースロー空港へは日付けが代わって17日6時55分に着陸。
サンパウロからの飛行時間は、10時間35分でした。

デュッセルドルフからノルトホルンへ2012年11月17日 23時59分

ロンドンヒースロー空港から、飛行時間およそ55分で
ドイツのデュッセルドルフ空港に着きました。
ロンドンとの時差は1時間。現地時間11月17日11時25分です。

ここからノルトホルンという町に行く方法ですが、実は日本では情報が
入手しにくくて、空港の駅で係の人に尋ねて決めようと
いうことにしてました。

とりあえず空港からモノレール(懸垂式)に乗って、空港駅
(エアポートレールウェイステーション)へ。
中村文彦先生が駅員に問い合わせ、チケットを購入してくださったのですが、
これがもう想像を絶する行程でした。
鉄道を3回乗り換え、最後はバスに乗らないといけません。

中村先生の解説によれば、

デュッセルドルフ空港駅→地域快速 約1時間→ドルトムント
ドルトムント→都市間特急IC 約30分→ミュンスター
ミュンスター→地域快速 約30分→ライネ
ライネ→各駅停車 約15分→バードベントハイム
バードベントハイム→路線バス100系統 約20分→ノルトホルン

ところが最初の地域快速が10分遅れたために、ドルトムントで
接続の特急に間に合いませんでした。
どうやらドルトムントでサッカーの試合がある日のようで、
サポーターが大挙してやってきているのです。
ホームも、駅の通路も(ドイツの駅には改札はありません)、
黄色と黒の服や小物を身につけたサポーターであふれかえっていました。
うっかり写真を取り損ねたので、余韻の残る駅前風景のみ。

列車の移動の何が大変かというと、
ドイツの列車は全然バリアフリーになっていない!!
ほとんどの列車に1段から3段のステップがあります。
これは帰りの列車で写したものですが、この車両はドアも狭くて
重いスーツケースを持って1段目のステップ(ホームより高い位置)
を上るのがまずひと苦労。途方にくれました。

車両にも階段があるので、スーツケースと一緒にデッキにいるしかない。

しかも、乗り換え駅のミュンスターでは、改装工事中で、
エスカレーターもエレベーターもなく(見つからず)、
スーツケースを持って階段の上り下りをしなければなりません。
(ここの乗り換えは、行きも帰りも同じホームではありませんでした。)

ようやく着いたバードベントハイムの駅には、ホームに
オランダ国鉄の車両が停車していました。

右のA3ホームのがオランダ国鉄の車両、
左の2Aホームのが乗ってきたドイツの車両。

そうです。ここは国境のまち。すぐそこはオランダなのです。
一日に数本、スキポール空港に直行している特急があり、
アムステルダムとも直結しているようです。
ドイツから行くことしか考えてなかったのですが、
オランダからのほうが断然アクセスが良かったのでした!

ノルトホルンの街並み2012年11月18日 23時58分

ノルトホルンの「リバーサイドホテル」は、川が湖になっている場所に
建っている素晴らしいホテルです。

ヒアリングは午後なので、午前中、ホテルから街の方向に
歩いて行ってみました。
街の地図の案内板で、真ん中の湖になっている部分のNordhornの
文字の「rd」の上の赤い印がリバーサイドホテルの位置です。
左下のほうはオランダです。(本当にドイツの端っこ)

歩いていける距離に教会やお店があって、コンパクトで本当に
落ち着いた住みやすそうな街です。
一歩住宅地に入ると、「ゾーン30」の標識があちこちに立っています。

教会の近くには「ゾーン20」もありました。

人口は5万人弱のようで、大した産業もないこの街で、市民の方は
どうやって生計を立てているのか不思議に思いました。
が、車を走らせればすぐオランダなので、
オランダ側に働きにいく人も多いようです。